白血球(WBC)はの基準値は4,300~8,000/μL。
寿命は約1週間。
白血球は顆粒球、単球、リンパ球の3種類に大きく分けられる。
顆粒球
好中球
白血球全体の中のおよそ50%、顆粒球の約95%を占める。
直径は10〜16μm。
最近の毒素や組織を破壊産物などがあると、その濃度の高い方向へアメーバのように偽足をのばして移動する(化学走性)。
また、血管壁を通過して組織中へ移動する(遊走)。
主に血液や組織において貪食作用を行う。
いくつかの細菌を処理すると死滅し、細菌とまとまって膿となる。
好酸球
白血球の約3%、顆粒球の約4%を占める。
直径は12〜18μm。
顆粒中の物質が寄生虫を障害するほか、ヒスタミンを中和して抗ヒスタミン作用を示す。
アレルギー・炎症反応に対しては、抑制的作用と促進的作用の両面を示す。
このため、アレルギー疾患や寄生虫感染の時に増加する。
好塩基球
白血球全体の1%程度で最も少ない。
直径は10〜16μm。
顆粒中にヒスタミンと抗凝固作用のあるヘパリンを含む。
ヒスタミンは血管拡張作用があり、炎症反応を引き起こす。
IgEと親和性が強く、肥満細胞に結合したIgEに抗原が付着すると、アナフィラキシー作用から蕁麻疹や喘息などが誘発される。
単球
白血球の約5%を占める。
直径は15〜20μm。
血管外へ遊走して組織内に定着し、マクロファージ(大食細胞)となる。
マクロファージ(大食細胞)
マクロファージの食作用は好中球より強い。
また、食べた抗原に関する情報をリンパ球に伝え(抗原提示)、免疫にも大きく関与している。
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リンパ球
T細胞
リンパ球は白血球の30%、T細胞はリンパ球の70〜80%を占める。
胸腺に置いて成熟する。
細胞性免疫は主にT細胞が中心的な役割を果たしている。
キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)
ある種の細菌やウイルスは細胞の中に侵入して増殖する。
細胞の中に入ってしまった抗原に対しては抗体は作用できないので、細胞ごと破壊する。
このような防御作用を細胞性免疫といい、それを担当するのがキラーT細胞(細胞傷害性T細胞)である。
ヘルパーT細胞
T細胞の中で圧倒的に多い割合を占め、キラーT細胞を活性化させ、マクロファージの食作用を亢進させる。
サプレッサーT細胞(制御性T細胞)
ヘルパーT細胞の働きを抑制する。
B細胞
ヘルパーT細胞により刺激を受けたB細胞は分化して形質細胞となり、抗体を産生する。
このような抗体による防御機構を液性免疫という。